そうして高校で初めての
HRが行われた。
あたしが出席番号31番だから、
あたしの後ろの席は...
『出席番号32:日向奏汰』
奏汰くんだ!
あたしはにこっと愛想の良い
笑顔をみせた。
奏汰くんもあたしのことを
覚えててくれたみたいで、
ひらひらと手を振ってくれた。
それからその次が...
『出席番号33:日向湊』
あ...そうか。
さっき双子だって
いってたっけ。
お兄さんはどんなのだろう、とちらっと後ろを見ると、
一瞬であたしは…
動くことを忘れて、
見入ってしまった。
日向湊……
すぐクセがつきそうな
銀色の髪。
耳にはたくさんのピアス。
鋭い切れ長の目の奥には、
薄い茶色の瞳。
―――今にも、
吸い込まれそうな。
「え…と、ハマモト?
浜元、前向け―。」
そう言われてあたしは
ハッと我に返った。
「あ…っ、はい。」
周りからは微妙な顔。
