電車に乗ると、さっきの
男の子が話しかけてきた。
「俺と一緒の高校やんな?
新入生?」
「はい…」
「そうなんや!俺もやねん!
俺、日向奏汰!よろしく~」
「…そうなんだ…あたしは
浜元零。よろしくね」
それからなんだか
妙に話が合って
人見知りとも思えないほど
盛り上がっちゃって、
学校までがあっという間だった
「…ごめん、俺ちょっと
兄ちゃん探してくるわ!」
「お兄さんもこの学校?」
「せや!まあゆうても双子
やけど 笑」
「双子?!そうなんだあ♪
じゃあまたあとでね!」
「おう!クラス一緒やったら
ええな!」
「そうだね!」
そう言うと、奏汰くんは
小走りでどこかへ
行ってしまった。
……それにしても、
奏汰くんカッコよかったな…
髪は栗色だし、
ちょっとネコ目で
鼻が高くて…
お兄さんもきっと
カッコいいんだろうなあ……
そんなことを考えながら
校門の近くに貼り出されていたあたしの教室のドアを開けると
ハルの飛ばしたスリッパに
熱烈な歓迎を受けたんだ。笑
