玄関横の窓の隙間から
そーっと外を覗いた。


姿は良く見えないものの、
街灯に照らし出された人影の
ような物が見えた。
横にも縦にも大きく、
まさに男の影らしかった。

同時に荒々しい呼吸音が聞こえ
男がかなり興奮している事が
見なくても分かった。




家族や知り合いなら
こんな風にはならないはずだ。


少し寒気のした俺は
玄関を後にし、
早足でベランダへ向かった。






女の子は留守かもしれない。
さっきから物音一つ
しないのだから、
それを確認したら
俺も寝てしまおう。




そう考えながら
隣の部屋の様子を知るために
ベランダへ出た。