「こんにちは!お世話になります。」

私と孝太郎は、奥から出てきたお婆さんに頭を下げる。

通された部屋は2階だった。

窓を開けると手が届きそうなほど海が近かった。

「ど、どう?」

「最高よ。」

私は、満面の笑みで答える。

「・・・海、行くか?」

「うん。」

2人は、貴重品だけ持って浜辺に出掛けた。

サーファーが何人かいるだけで他に人気はなかった。

「今日、花火大会があるんだ。」

「そうなの?ラッキー!」

私は、万歳をした。

「・・・なんだ。いい表情するじゃん。」

「え?」

私は、孝太郎を見つめる。