幸せの条件

 ちょっとピリッとした空気になる。

「さくらは今、何してる?」

「自分探しよ。こうちゃん、別れて1年なのよ?私だってガラッと変わったわ。」

「・・・そうだよな~。」

孝太郎が大きなため息をつく。

「こっちに帰ってきて全てが変わっていた。まだ慣れない。気分は浦島太郎だ。」

「残念だけど変化しないものはないわ。」

「さくら・・・。」

「考え方じゃない?その変化を良いと見るか悪いと見るか・・・。」

私が注文したランチセットが運ばれてきた。

私は、ゆっくり食べ始める。