幸せの条件

 3日後、定期的になりつつある悠とのランチの日。

私は、少し遅れてレストランに来た。

どうして?

悠と一緒に孝太郎がいる。

そして、私に気付いて手を振っている。

私は、カルチャースクールのパンフレットや資格の本をトートバックの底に隠した。

「よう!」

笑顔で近付いてきた私を見て孝太郎は、笑う。

「孝太郎、もういいでしょ。」

悠が孝太郎に席を外すように促す。

「一緒でもいいわよ、悠。・・・久し振りね。」

「久し振り。会いたかったけど携帯電話の番号が分からなくて。」

「変えてないわよ。」

私は、向かい合って座っている2人から少し離れたところの椅子に座る。