凜は、もじもじしながら小声で言うだけでよく分からない。

「・・・いいわ。ちょっとだけならね。」

私は、凜の誘いを受けた。

 連れていかれたのは全国チェーン店の居酒屋だった。

凜は、店内の奥にどんどん進んでいった。

「凜、遅いぞ!」

凜の姿を見つけ、仲間らしき人が手を振っている。

すでに10人ほどの男女が呑んで騒いでいた。

駆け寄ろうとする凜の腕を私は、掴む。

「呑みにって私たちだけじゃないの?」

凜が鼻で笑った。

私のイライラがさらに増す。