此処から先、晴天なり

ひばりが閉まる頃、あたしも保奈美も大層な酔っ払いになっていた。


運よく化粧も髪型も崩れないでいたけど。


「保奈美い!お前朝まで付き合え!」

「そのつもりだ−!」


ひばりを出た時点であたし達以外の子たちは帰ってしまって、残ったのは如何にも悪そうな…あたしたち。


「颯太−!!来てやったぞ−!ありがとう言え!」


いきなりドアを開けて転がってきたあたしと保奈美を見て、颯太は驚いた顔で振り返る。


「永遠酔ってんなあ…いらっしゃい」


笑いながら颯太はおしぼりを渡す。


「何?颯太だけ?」

「違うよ、若い子三人いるけど、三人とも煙草買いに行ってる」


保奈美はすでにカラオケの選曲。


運命の出会いまで、あと数十秒。