マスタード




『ただ笹原は特に意味分かんない奴だけどね。』


「…七星は、いつも自分の限界まで我慢するから、気づいた時は手遅れなんだよ。何でも
いいから言えよ、聞いてやる。」


『…そう、する…。』

大地は優しい。こんなあたしにも優しいんだから、大地は人気者なんだろうな。



『……ありがと』


ぼそっと言ったあたしなりの精一杯の感謝。
大地は笑ってあたしの頭に手を置いた。