「ふ~ん。まぁそれはそれでええんちゃうん?それは七星の考え方や。やけどな、俺には俺の考えがあんねん。せやから俺は俺の方法で、七星は七星で。」
そうポケットに手を突っ込んで話す笹原はあたしの目を真っ直ぐに見据える。
「なぁ、これが七星の生き方やとするやろ。」
そう言ってポケットに突っこんでいた手を取り出し、右手の人差し指を右に向ける。
「それで、これが俺の生き方や。」
そして次に左手の人差し指を右手と平行に並べる。
「やけどな、平行とは限らんねんで、こういう場合やってあんねん。」
そう言いながら左手の人差し指を今度は右手と垂直に、そう、十字架のように交差させる。
「なぁ、どういう意味か分かるやろ、避けてもどうもならへんこともあんねん。」

