『何それ。あたしはあんたの遊び道具じゃない。そーやって楽しんでるんでしょ?』
「ん~、遊び道具やなんて思ってへんで。言うたやん、忠告やって。意地張ったら大事なもん失くすって。」
「まぁ、でも行く末を楽しんでると言えば楽しんでるんかな。」
そう言って少し口角を上げる笹原の表情から何を考えているのか読み取ることは出来ない。
『あたしは、あんたと知り合ったばっかで、どういう人なのか全然分かんない。それはあんたも同じでしょ?笹原もあたしのこと分かんないでしょ?』
「せやなぁ、分かってへんで」
『だから、あたしは笹原の頭ん中が全然読めないし、理解出来ない。あたしはねぇ、自分を守るので精一杯なの。あたしを傷つける人とは、あたしの敵とは一切関わらない。』

