「遅かったな政敬。何をしていた。」


父親がいた。2人の兄貴も。


「す、すみません父さん…」

「今日の披露宴で決意したことがある」

父さんは何を言いだすんだ。

また、会社を買うのかな?
いや、それにしては深刻な表情だし。

第一仕事のことは俺たちには、
むやみに報告をした事は無いなあ。




「翔太、政敬。どちらか結婚出来なかった方が企業を継いでもらう。」

2人はギョッとした。
そして顔を見合わせた。

「「どうしてですか!?」」


なんでなんで?
亜樹兄ちゃんでいいじゃん。


亜樹はいった。

「仕事に家庭は邪魔すぎるんだよ。俺は、2人のどちらかが相応しいと思っている。

俺は体も弱い。
長くは続けられない。」


なんでだろう。

イライラする。


俺たちには母さんが、いない。

俺が6歳の時に家を出た。
もし、その理由が…

そんな…その…


「15年前に母さんが出ていったのは、そんなどうでもいい理由だったんですか。」

…!?…どうしてだろう。

言えなかったことが、

言えてしまった。




「どうでもいいとはなんだ?」


「だってどうでもいいじゃないですか」

深呼吸して、そしていってみた。

「…俺はもう、貴方の息子じゃありません。」




『バタンッ』

凄い力で閉めた。

手を痛めた。



どうしよう、どうしよう。

もし結婚できなかったら大企業の社長?

無理だよ俺、まだ学生だし。




二次元しか興味ないし!!