―黒蝶―


ザクッ!!!!!!


はらはらと宙を舞う髪たち。

何が起こったのか理解できなかった。



「え?」



そう、はさみで髪を10cmほど切られた。

大事にしていた髪が…



「話がある。着いて来い」



アタシは彼を知っている。

だから、逃げはしなかった。



言われたとおりに動く。


連れてこられたのは、人気のない倉庫…なんかじゃない。


普通のファミレス。アタシは驚きを隠せなかった。

「やっぱ驚いてるな」