―黒蝶―

「へぇ~、片想いだったんだぁ...」


足の爪をいじりながら答える。

話聞いてたのか?と心配になる。



「で?どうしたいの?」

「え?」

「だって、悩んでたら何も始まらないよ?」



―意外な言葉。

桃香さん、真面目に答えてくれた…



「悩むより行動しなさい!私と緑だって…」

「桃香!」



いつの間にいたのか、俺の後ろには緑さんが立っていた。


「緑!ごめん…つい」

「はあっ...お前って奴は…」


そして、桃香さんと一緒にいなくなってしまった。


“私と緑だって…”