とうとうこの日が来た。



ゆいは空港へ行こうか



ギリギリまで迷っていた。



かいとに会ってしまったら、



きっと引き止めてしまう。



そばにいてほしいと言ってしまう。



ゆいは飛行機の時間を



聞かなかった。



でも、ゆいはかいとがこの便で



行くのがわかっていた。



ハワイへの特別便。



機体はかいとの大好きな



スカイブルー。



かいとの旅立ちにふさわしい



目の覚めるような鮮やかな色。




ゆいは見送りのデッキに立ち



その機体が雲の中に消えるまで



見送った。