「誓いのキスがファーストキスだな」

「…幸せだね?」

「うん、幸せだな」


笑い合う二人は、
今夜も手さえ繋がない。


隣に居る、それだけ。
何より幸せだ。


友達からはオカシイよと言われる。

本当に好きじゃないんだろう、なんて。

不思議でしょうがないらしい。


今更戻れないのだから。
人生でたった一回。


明菜と泰則の淡い青春。
カップルの数だけある愛し方。



最近の若い子の過半数には入れないかもしれないが、

あえて時代に逆らってみる。




そんな二人のような青春ではなく、

大衆な〓青春〓に憧れた男が居た――