「あと1年かぁ、」
「そうだね」

触れたい欲求なんて当たり前にある。愛しているのだから当然だ。

が、後少しのところで思い止まる。二人はあえて手をださない。


「待ち遠しいな」と零す彼女に、彼氏は「ごめんね俺が遅生まれで」と微笑んだ。

明菜は6月生まれだが、泰則は3月生まれ。18になるには時間がかかる。


「なんで?ご褒美はとっておくもんじゃん」

にっこりした笑顔は最高で、明菜を好きになって良かったと思う。


「早く18になりたいよ」

淡く笑う仕種が可愛くて、泰則を好きになって良かったと思う。


「清いお付き合いだよね」

「でもその分長続きするんじゃないか?」