興味が沸いてしまった。“古風な恋愛”に。
携帯電話がなかった時代の恋愛とはどんなものだったんだろう。
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「・・・・という訳で、俺達に携帯電話は要らないと思うんだ」
夜の公園は頼りない外灯がぼやけている。子供が好きなカラフルな遊具も色をなくし大人の世界になる。
「は?宗ちゃんってばどうしたの?詩人?!なに??ジャーナリスト気取り!?」
甲高い声を上げ、俺の彼女である陽菜は大げさに尋ねてきた。
無理もない、いつものように学校であったことや、
晩ご飯の時に見たTVのお喋りをするつもりできた彼女にすれば、
突然彼氏からこんなことを言われたら驚くだろう。



