慶吾は恵理奈を見下ろす。

「いやいや…あり得ないっしょ!いくら耳が良くても隣の声までは流石に聞こえないって!」

「待てよ…
隣の俺達の会話が聞こえてたって‘S’の秘密までは知る筈がねぇんだよな…」

皇紀が再び慶吾を睨み付けた。

「そっか…皆が知ってるんだから今更俺達が‘S’だなんて話す筈がないんだよ!」

「秀磨!」

直海が制した時には既に遅く。

「皆さんが‘S’なんですか?」

恵理奈の驚きを見て初めて失態に気付いた秀磨だった。