振り返った恵理奈は
皇紀の鋭い眼光に見据えられ

「本当って言うか…
慶吾君が音楽聞いて独り言言ってたのを後ろから見てたんです」

「音楽な訳無いよ!」

「秀磨…黙ってろ!」

目線を外せずにいる。

「その曲を恵理奈も聞いてた?」

首をぷるぷると振り。

「…ヘッドフォンしてたから…
セレナーデ?がどうとかって」

「セレナーデ…ねぇ?」

皇紀の視線がゆっくりと慶吾に
向けられるていくのに合わせて

慶吾は忙しなく視線をさ迷わせ。

「きっ…聞き間違えじゃないかな恵理奈の…」

「あぁ…
聞き間違いだよな恵理奈の…」

皇紀が慶吾に近付くのに合わせ

慶吾はゆ〜っくりと歩を進める。