恵理奈はきつく抱き締める慶吾の腕を抜け出し直海と皇紀の間に
割り込んだ。

「違うんです!私が慶吾君の後を勝手に付けて来たんです!
だから慶吾君は悪くない!」

「今はもうどっちが悪いとかの
問題じゃねぇから…。
気にすんな」

「とりあえず今日のとこは帰ってもらえるかな?」

皇紀と直海が口を揃える。

「でも…あの…」

頭上で二人が火花を飛ばし合う。

「落ち着きなよ二人共…
恵理奈ちゃんが困ってるから」

綴喜が隣に立ったのを見た慶吾は急ぎ恵理奈を引き寄せた。

「放っとけば良い…送ってく」

「だって慶吾君は何も悪くない」

「良いんだって!ほら行くよ…」