四人は互いに視線をさ迷わせ。

｢お兄さん達って訳でもねぇけど何ちゃん？は…慶吾の同級生？｣

皇紀の質問に力強く頷く。

｢はい！須田恵理奈です！｣


｢悪いけど暢気に自己紹介してる時間じゃないんだ…。
ご両親も心配してるだろうし、
慶吾には心配する親は居ないから解らないかもしれないが…、
女の子を連れ込む場所でも無い｣


｢ちょっと待てよ直海…。
慶吾には親が居ない？
確かにそうだよ…。
でもな親代わりなら居んだよ！｣


｢岸田は甘い！
怒るとこで怒らなきゃ伝わらないこともあるんだよ！｣


｢んなこと解ってんだよ！
今言ってんのは慶吾のやった事に親は関係ねぇってことだ！
親が居ねぇから何だ？
んなこと他人に言われなくてもな本人が一番自覚してんだよ！｣


｢だからこそだ！
だからこそ居ないことに引け目を感じる事が無い様に厳しくなってやる必要があるんだよ！｣