じっと抱き合ったままの二人を

開け放された
入口ドアから差し込む
廊下の明かりが照らし出し。

「何やってんのお前ら…」

「何だよ慶吾やるじゃねぇか!」

「慶吾の彼女?高校生?」

「本物のラブシーン見ちゃった」

次々に投げ掛けられる台詞に
固まっていた。

「ちっ…違う!」

「違うって…この状況の何を見て違う要素があるの?」

「往生際が悪いな慶吾…。
良いじゃねぇか認めりゃ…」

「本当に違うんだって!」

すっぽり包まれたままの恵理奈がもぞもぞと動き四人の姿を捉え。

「慶吾君のお兄さん達ですか?」

瞳を輝かせる。