軽く相槌を打って聞いていたが、ポツリと呟いた。

「でも…それって別に脈無しって訳じゃないんじゃない?」

「何で?私の気持ちに気付いてて告らせてもくれないんだよ?」

「でも見てみなよ嘉瀬…
あんだけ周りに人が居んのにさ、いつもどっか違うとこ見てて…、適当に返事してるだけじゃん!」

敵意剥き出しの口調で語り出す。

「あれは周りを馬鹿にしてんだよ皆騙されてるけどさ…。
次元が違うとでもおもってんじゃないの〜?」

「そんなんじゃないよ…。
皆も気付いてない孤独があるの…時々見せる淋しそうな顔とか…」

慶吾を見つめる恵理奈に。

「騙されてる代表じゃん!」

呆れて溜め息を漏らした。