いつのまにか翔太とのキスに夢中になりすぎて。
身体がソファーに倒されていることに気付いたのは、翔太の手があたしの胸に差し掛かった時だった。
「……んッ!?や、やだッ!!」
唇を離して顔を背けたけれど、あっけなくまた翔太に口を塞がれた。
さっきよりも深く。
「……んッ」
激しくあたしを奪う。
頭がポーッとなりながらも、今日のバーでの出来事が頭を過ぎって。
「痛てッ!」
思いっきり翔太の唇を噛んだ。
うっすらと血が滲む翔太の唇。
翔太はそれを手の甲で拭った後、また強引にあたしの口を塞いだ。
「……ッ、しょ、翔太!!」
唇を浮かせると、また強く頭を押さえつけられる。
どうしちゃったの?
変だよ、今日の翔太ーー……
きっと今はもういくら抵抗したって離してくれそうもないから、あたしは諦めて翔太の気が済むまでキスに応えようと決めた。

