温かい感触が消えてしまって、ちょっと寂しくなる。
……啓飛は、そんなあたしに手を差し伸べてくれる。
「ほら、さっきのことは忘れて泳ごうぜ?
…な?」
「ぅ、うん……」
真夏の日差しにキミの笑顔が重なって、余計に眩しく感じるのは気のせい?
照りつける太陽のせいなのか、温かいキミの手のせいなのか
目眩がするのは気のせい?
……うぅん、気のせいなんかじゃない。
それくらい、啓飛が好きってこと。
…そうでしょ??
「ぁ、そうそう。」
「?」
海に足をつけたところで、啓飛が立ち止まった。
なに??
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