そして、キミは
「逢いたかった…。」
そう言ったんだ。
分からない。俺たちは初めて会っただろ?
夢で会ったことあるか?
少なくとも俺にはない。
その時、屋上のドアが急に開いたんだ。
中に入ってきたのは西崎とその隣に座っていた男子。
「優貴っ!!」
西崎はそう言いながら走ってきた。
「美奈…聖が、聖が戻ってきたんだよ…。」
俺から離れてキミは西崎のもとへと駆け寄った。
「優貴、今日は帰りましょう?」
「でも…。」
「先生にはわけを話せば大丈夫よ。優貴なんだから。」
西崎はそう言って優貴と呼ばれるキミの腕を掴んで屋上から消えていったんだ。



