キミの隣に僕がいる


「雅、いきなり出て行ったけどなんかあった?」

「ごめん。ちょっと電話。」

俺はそう言いながら優貴の隣に座る。

「電話にしてはなんか長くない?」

西崎の言葉に声が詰まる。

『姉貴と彼氏の言い合いが面白くて聞いてた。』って言うのもなんか恥ずかしくない?

「んまぁ、ちょっと色々とな?」

あー…、なんか納得されてないな。

「聖もBBQ参加するよね?」

「あぁ。俺でよければ参加する。」

「じゃぁ、17時まで勉強しよ?」

優貴の言葉で俺は近くにあった参考書に手を伸ばす。

『『ちょっと待ったぁ!』』

参考書を開こうとしたら、悟と西崎が叫んできた。

「なんか、帰ってきてから2人ともテンション高くない?」

「だな。」

「で、悟と美奈、何?勉強したいんだけど。」

「あのね!」

ジャジャーンッとなんか変な効果音を悟るが出す。

それと同時に西崎がバッグの中から封筒を出してきた。

「スーパーで福引やってて…」

『『沖縄旅行が当たりました!!』』