「飲み物だけじゃなかったんじゃねぇの?」
「ベランダでBBQしてぇなって美奈と思って材料買ってきた。」
子犬のような無邪気な瞳をしながら言う悟。
「優貴、夕飯はみんなでBBQしない?」
美奈は持っていた袋を床に置き、優貴に聞く。
「もう、材料も買っちゃったんだししょうがないでしょ?」
『『ぃやったぁぁぁ♪』』
飛び跳ねて喜ぶ悟と西崎。
そこまでBBQが喜べることか?
………そういえば、なんか忘れている存在がいるような…。
「あっ!!!」
急に立ち上がった俺をみんなが見る。
「雅、どした?」
「ちょっとごめん。」
俺は携帯を持って優貴の部屋を出た。
そして、優貴の家からも出る。
車庫に来たところで、携帯を開く。
プルルルル
いつもは留守電になる直前に出るのに、
今回はワンコールで出てくれた。



