キミの隣に僕がいる


「椿、飯できた。」

階段下から叫んでも応答無し。

「またかよ…。」

またってことじゃない。いつもだ。

飯が出来たのを知らせても椿は起きない。

階段を上って椿の部屋へと向かう。

椿の部屋は俺の部屋の隣の隣。

階段あがったすぐのところにある部屋だから声は聞えるはずなんだけどなぁ。

階段を上がり終わると同時に大量の目覚まし音が鳴る。

「うるせぇ…。」

耳を塞いで椿の部屋のドアノブに手をかけた。

『もうっ!!うっさい!後5分くらい待ちなさいよ。この馬鹿目覚まし!!』

目覚ましに向かって叫ぶ椿の声が聞える。

ついでに、ガシャンという音も。

「椿、入るから。」

俺は椿のへやに入る。

クリーム色で統一された部屋。

ベッドの周りだけ以上に汚い。理由は目覚まし時計の数のせい。

机の上や床とかはものすごくキレイなのに、ベッドのまわりだけ無残に椿によって叩かれた目覚ましが転がっている。

「椿、朝食できた。今日講義あるだろ?」

「………」

肩を揺さぶっても聞えるのは寝息だけ。

恐るべし。さっきまで怒鳴ってたのに。もう寝てるなんて…。

そもそも、その声は寝言だったとか?