キミの隣に僕がいる


「なぁ優貴…?」

「何?」

キミは、返事をするだけで顔をこちらに向けてくれなかった。

「俺とさ、友だちになって?」

キミが好きだから。

その涙の理由を知りたい。

まずは、友だちからでもいいから。

「………うん。」

数秒の沈黙の後、キミは承諾してくれた。

「改めてよろしくな?優貴。」

俺は右手を差し出す。

俺の方に顔を向けてくれた優貴。

「う、ん…。よろしく、ね。」

優貴の頬には透明な涙が流れている。

優貴は、涙を流しながら俺と握手をしてくれた。

「よろしくね、聖。」

俺じゃない誰かを呼ぶように、優貴は俺の名字を呼ぶ。

屋上で『愛してる』そう、優貴が言っていた時と同じくらいに、

強く、切なく、愛しい声で。