キミの隣に僕がいる


『…じゃあ嫌いな食べ物は?』

一瞬の間があった後、坂木さんが聞いてきた。

「椎茸とトマトです。」

トマトはケチャップなら大丈夫。

でも、トマト本体は無理。あの噛んだ時に液体が出るのがキモすぎる。

椎茸も椎茸で、

絶対に虫に触れられているような変な形の椎茸なんて食えるかよっ!って感じ。

そんなこと思っていたら、坂木さんが電話越しに叫んでいた。

『優貴ちゃんっ!!』そう叫んでいたんだ。

「優貴…」

キミの名前だよな?でもなんで?

なんでキミの名前が坂木さんによって呼ばれているんだ?

もしかして…。

坂木さんの言葉を思い出す。

『私のね、私の大切な子が星校に通ってるの。雅くんと同じ学年なんだ。』

『雅くんと同じ…5組。女の子だよ。』

かなりの可能性がある。

いきなり心拍数が上がりだす俺。

「坂木さん、優貴って…」

『そう、釘宮優貴っ!知ってるかわからないけどその子だよ!でも、今はそれどころじゃないの!優貴が出て行っちゃったから…追いかけなきゃ。ごめんね。また後日電話させてもらうね!!』

ツゥーツゥー

早口で坂木さんは話して、一方的に電話を切られた。