キミの隣に僕がいる


「雅くん、センスいいね。」

「えっ?」

椿のネックレスを選んでセンスがいいのか?

ただ、姉の名前にそって決めたんだけど…。

「彼女さんですか?」

「姉にです。俺、彼女いませんし…。」

彼女がいないというか、作らない。

キミに出会うまでは、恋をしたことがなかった。

初めての恋がキミなんだよ。

「そうなんですかっ!?雅くんならいると思ったんだけどねー。」

おいおい、なぜ急にタメ?

年上だからタメでもおかしくないけど、今は店員とお客じゃね?

「あっ、俺これも買います。」

そう言って俺が取ったのは、十字架のネックレス。

十字架の中には細かい星が入っていた。

なんか目に入って引き込まれた。

これが、キミと関係しているなんて思いも知らずに…。