「そうか…。2人とも、席に着いていいぞ。」 先生の言葉で俺と悟は自分の席へと移動した。 まただ。 みんなの視線が俺へと集中する。 なんなんだよ。 このクラスには何があるんだよ。 なぁ、教えてくれよ。 雲ひとつない空に問いかけても、 返ってくるのは風の音だけ。 そして、その答えが返ってくるのは七夕の日だったんだ。 それまで、俺の心は疑問とキミへの想いでいっぱいだったんだ。 誰も教えてくれない。 悟も、5組の人も、西崎も。 そして、優貴も。 何一つ分からないまま俺は過ごすんだ。