「まぁよろしく、悟。」
俺は悟に手を差し出した。
そしたら、涙を悟は流したんだ。
一粒の涙を。
そして悟は俺の手を握ってくれた。
力強く、まるで何かを求めるように。
「大丈夫か?」
そう俺が聞くと「大丈夫だ。」と言った。
「聖…確か名前は雅だよな?」
「そうだけど。」
「雅、唐突なんだけどさ、優貴には近づかないでくれ。」
意味が分からない。
何で近づいてはいけないんだ。
もう、キミを見た瞬間から、
俺はキミに恋をしたんだ。
キミのことを知りたい。
キミを守りたい。
そう思ったんだ。
心から、思ったんだ。



