キミの隣に僕がいる


「雅がどこまで知っているのかはわからない。だから最初から話してもいい?」

「いいよ。優貴が好きなように、話しやすいように話せばいいから。」

俺がそう言うと、優貴は1回深呼吸をして話し始めた。


「私の両親ね、私が小6の時に殺されたの。

ただの強盗殺人。そのショックのせいでね、声が出なくなったんだ…。

中学は、声が出ない中でも美奈がいてくれたから乗り越えられた。

ううん。美奈だけじゃないのかも。私の両親の事件の担当刑事さんの坂木さんっていう人も支えてくれたから生きているんだと思う。

でね、流れが速いけど、ここからが本題で…。

高校1年生の時にね、ある男の子と出会ったの。

雅が聞いたことのある名前…。」

そこまで言うと優貴は急に口を閉じた。

きっと、辛いんだ。

俺だって、誰かに過去を話すとしたら、辛いし、怖い。

俺は何も言わずに、優貴が口を開くのを待った。