過去、
全否定された記憶が一瞬頭によぎった
………
アキ「……っ…ふっ…」
リン「…林さん??」
林さんの様子がおかしい
アキ「はははっ!……ごめっ…ふっ…」
林さんは声を上げて笑った
リン「……えっと…??」
アキ「…ごめん…ふふっ…」
林さんは口元を抑え
必死に笑いをこらえようとしている
アキ「ごめん、あんまりくだらないから」
咳払いをして林さんは体裁を立て直した
リン「…くだらない??」
アキ「うん、くだらないよ」
そして真っ直ぐな瞳がこちらを見る
リン「……そんな…俺、悩んだのに…」
アキ「そうだったね、ごめん」
林さんは柔らかな微笑みを見せた
アキ「でも本当に気にすることじゃないよ」
リン「…林さん」
アキ「“可愛いもの好き”なんて、鈴木君にピッタリで可愛いと思うし」


