リン「ねぇ…っ……」
林さんは俺に背中を向けて去って行った
林さんの表情は乾いていた
その目がたたえていた雰囲気が
焼き付いて頭から離れない
俺は小さくなっていく背中を見るだけ
追いかけることはできなかった
―――
教室に戻った
林さんはいたといっても
まだ七時にもなっていない
中さん以外にはまだ誰も来ていなかった
「すいません」
リン「……何で、謝るんですか」
中さんは気まずそうにこちらを見る
新しい鉢に植え替えられた花は
嫌味な程に赤かった
ナカ「取り乱してしまいました」
リン「俺こそ見苦しいところを」
別れた彼女を追いかけて…
ナカ「……ヨリを戻すんですか??」
中さんも
林さんと俺の関係を知っていたらしい
リン「違いますよ」
自分で言い聞かせる
その時ではない、と
ナカ「秘密、彼女に言うつもりでしたか??」


