─Quality of love─



窓の外には青空が広がり、太陽の光が部屋のなかに差し込む。

時計をみると10時をまわっている。

「ねぇ、なんか食べる?」

花に水をやり終えた莉香がソファーに座ってボーッとしている俺に言った。

「あ、うん」

「じゃあ作るから適当に待ってて」



そういって莉香はキッチンにたった。

そのとき俺は不安を感じていた。

そりゃあ料理の得意下手はあるだろう。
現にほかの女の家で食べた料理にも旨いと言い難いものはあった。

だけどそれはあくまでも一般的な不味さ。

莉香のつくる料理……

今までの莉香の行動から、普通のものが出てくるとは到底思えない。