俺は青のシーツが敷かれたベットに座って、熱帯魚をみつめる莉香の後ろ姿をみつめた。 「いつもどんな風に過ごしてるの?」 「干渉しないんじゃないの?」 「……ごめん」 しばらくの沈黙が流れて莉香がゆっくり口を開いた。 「……ママなんか言ってた?あたしのこと…」 「……いや…特に」 「……そう」 莉香の母親は、俺の家で莉香の存在はおろか、その名前さえ口にしたことはなかった。