ふと、足がとまる。 歩道の隅に、白の少女がいた。 真っ赤な傘をさして、しゃがみこんでいる。 その横を通り過ぎた主婦は怪訝な顔をしていた。 女子中学生の2人組は小さな悲鳴をあげて走り抜けていく。 彼女だけが、座り込んでジッとしていた。 俺は、自然と歩み寄る。