電車に揺られながら、思い出話に花を咲かせる。 修学旅行のときホテルを抜け出して夜の街に足を踏み入れて後で先生にこっぴどく怒られたこと。 中学の担任が定年退職したらしいこと。 付き合いだして初めてキス。……お互いファーストキスではなかったけど。 そんなことを話しているうちに、電車がとまる。 俺の降りる駅は次の駅なのに、凪は俺の腕を掴み駅のホームへと飛びだした。 そしていきなり唇を押しつける。俺の舌に凪の舌が絡みつく。 唖然とする俺。 俺たちを置いて電車は走り出した。