「莉香!」 息を切らし勢いよく莉香の家のドアを開けた。 俺は足を一歩踏み入れて愕然とする。 部屋中が真っ赤。 辺り一面の赤がただならぬ雰囲気をかもしだしている。 赤赤赤赤赤赤赤赤赤…… 血のような、妖しい色。 暗い部屋に赤の色に恐怖を感じる。 心臓の音が加速しているのに気付いた。 嫌な汗が背中をつたう。 ペンキの匂いがたちこめている。 俺はゆっくり足を進めた。