春眠(しゅんみん)暁(あかつき)を覚えず…春だ。桜も満開。
そりゃあ、人なら眠くなる。
でも、彼女にとって学校は勉強をする場所なのだ。

彼女は、星(ほし) 鈴(すず)夏(か)。この春、高校2年生になった。
比較的頭がいい方で、学年の上位にはいつもは入っていた。
勉強は好きでもないし、嫌いでもない。
やる事がないのでしているという感じだった。
そのせいか、どうしても周りからは「ガリベン」と言われてしまう。

鈴夏には、好きな人がいた。
名前は、望月(もちつき) 日向(ひなた)。
彼は、バスケ部に所属しており、ノリがいいヤンチャ坊主だ。&モテル。噂によると、女好き。
先輩から後輩まで10人以上と付き合ったとか、沢山彼女がいるとか… 
鈴夏は、そんな人を好きになってしまい、少し後悔していた。
しかし、彼のことは1年生のころから好きだったので、諦められなかった。
それでも、自分には無理だという気持ちは強かった。

自分とは正反対で、まぶしすぎる人だったのだ。