人魚姫







「幸せそうだねぇ」


『そ…そう?』



幼なじみの那波(ナナミ)と夕方の教室で話しをしている。


那波と話しをするときは、筆談で話しをする。



「あんたが話せなくなった時はびっくりしたよ」


『……だよね』



「……まぁ、今が幸せそうで何よりだね…」


那波はそういうと、私の頭をくしゃくしゃと撫で回した。