人魚姫




「朝は眠いよネ〜…」


ふぁ〜…と口を大きく開けてあくびをした。



あくびのせいで涙ぐんでいる那波は、毎朝の日常茶飯事だ。


「昨日はごめんね〜」

申し訳なさそうに謝る那波に、私は首を横に振った。



“へいき”

そういうように、ニコッと笑った。


「あはは♪ならよかった。
昨日のお化けって和紀でしょ?」