文化祭の時期が来た。

うちの高校も勿論、文化祭が行われる。

各クラスから文化祭の実行委員を選出されることになり、その委員になった。

最初の委員会に出ると、オレの隣に蓮が座っていた。

｢風音、Ｃ組はお前か？｣

普通を装って話しかけるが、一別されただけで、答えは帰って来ない。

蓮は長い金髪を指で遊びながら、遠くを見ていた。

その仕種は夢で見た蓮が不意に見せる仕種とよく似ている。

委員会が始まると、１年のオレらは話しを聞き、先輩らに言われる通りに動くしかない。

その結果、オレと蓮は文化祭様の看板を作ることになった。

決まった瞬間、蓮の表情を横目で見ても、全く変わることはなかった。

淡々とメモをとっているだけだった。