ポケットに“チョコレート”2つ。

「一葉は本命彼女さんみたいで嬉しいっ!!」


「本命じゃないの?」


「…勿論、本命彼女さんですぅっ!!」


一葉は、本日二回目の飛び付きをしてくる。


無邪気に手を首の後ろに回すから、然り気無く、抱き締め返してみる。


小さくて、少し?頭が足りなさそうだけれども可愛らしくて…、柔らかくて暖かい。


この温もりを何時までも離さないように捕まえていたい。


ポケットにチョコレートを2つ、隠し持っていたり…

真夏に牛乳を持ち歩いたり、

元気がなくなりそうなら、また笑わせて。


出来る事なら、この関係を続けたい。


一葉となら、毎日、心から笑っていられると思うんだ。


俺の思い描く理想の家族像が作れると思うんだ。


だから…

家族が増えて、年寄りになるまで、ずっとずっと―――……





【END】