「なぁ…和馬」
「ん?何んだ?」
「お前。昨日も寝れ無かったのか?」
「…………。やっぱり 他人の家って思ったら
なかなか寝れなくてさ………。」
「そうか……。またさ 俺んち泊まりにこいよな。」
「あぁ。行くよ。絶対」
そう和馬には本当の親が 居ないのだ。父親は
子供が産まれるとしったとたん。母から姿を消し 母は体が弱かったらしく 彼を産んだ時に死んで しまった。
だから今、彼が住んでいる所は引き取ってくれた優しい老人夫婦の家なのだ。
そうして。喋ってる 内にチャイムが鳴り響いた。
「おっ。やっと家に帰れるぜ♪」
幸助はやっとだが。
和馬には違った。
もう…なのだ。息苦しい家に帰るのだ。
「なぁ幸助、駄菓子屋よってかない?」
「 行く♪行く♪ホームランバー食いてぇし」
少しでも。外にいたくて。
近くの駄菓子屋によく行く。
2人は肩を並べながら 駄菓子屋に向かった。
もし。この時。駄菓子屋に 行かなかったら。僕達は こんな。気持ちにならなかったと思う。
君を守りたくなんて 思わなかったと思う。
だけど僕は後悔なんて してない。
だって君と会えて良かったから。
