いや...。 直そうとしてくれたのは まぁ...うれしいんだけど...。 「意外と不器用なんだね。」 座っているあたしの足の包帯を 何度もほどいて、 何度もつけなおす野上くんを見ると、 自然と笑みがこぼれる。 だって ほんとに真剣な顔してんだもん。 「なに笑ってんだよ。やらねーぞ?」 「だって、不器用すぎるもん。」 あたしは松葉杖で 野上くんの身体をたたいた。 「俺がやる。」